【補足コラム】要注意!航空輸送(飛行機)でFOBやCIFは使えません

【補足コラム】要注意!航空輸送(飛行機)でFOBやCIFは使えません

前回の記事で、代表的なインコタームズとして「FOB」と「CIF」をご紹介しました。しかし、もしあなたが商品を「飛行機(航空輸送)」で運ぼうとしているなら、ちょっと待ってください!
飛行機を使う場合、FOBやCIFといった条件は使ってはいけないルールになっています。


✈️ なぜ航空輸送でFOB・CIFはダメなの?

第7章で、インコタームズは大きく「2つのグループ」に分かれているとお話ししましたね。

  • いかなる輸送手段でも使えるルール(7種類)
  • 船(海上輸送)でしか使えないルール(4種類)

実は、FOB、CIF、外にFAS、CFRの4つは「船(海上輸送)」専用のルールなのです。 FOBは「Free On Board(本船の上に)」という言葉の通り、「港で船に荷物を積み込んだ瞬間」を基準にしています。そのため、港も船も存在しない航空輸送に当てはめると、リスクや費用が切り替わるタイミングがあやふやになり、トラブルの原因になってしまいます。

大空を飛行する旅客機・貨物機のイメージ
飛行機で運ぶ場合は、海上輸送専用の「船(Board)」という概念が使えないため、別のルールを選ぶ必要があります

🔄 航空輸送ではこの「3文字」に置き換えよう!

では、航空輸送(または船と陸送を組み合わせる複合輸送など)の場合はどのルールを選べばいいのでしょうか?

答えは簡単です。「いかなる輸送手段でも使えるルールのグループ」の中から、FOBやCIFと同じような役割を持つ条件に置き換えればOKです。以下の置き換えの対応表を覚えておきましょう!

船(海上輸送)専用 あらゆる輸送(航空など)用
FOB(本船渡し) ➡️ 置き換え ➡️ FCA(運送人渡し)
CFR(運賃込み) ➡️ 置き換え ➡️ CPT(輸送費込み)
CIF(運賃保険料込み) ➡️ 置き換え ➡️ CIP(輸送費保険料込み)

① FOBの代わりに ⇒ 【FCA】(運送人渡し)を選ぶ

FCA(Free Carrier):輸出地の空港(または指定された場所)で、航空会社やフォワーダー(運送人)に荷物を引き渡した時点で、リスクと費用の負担が買主に切り替わります。

② CFRの代わりに ⇒ 【CPT】(輸送費込み)を選ぶ

CPT(Carriage Paid To):指定した目的地の空港までの「運賃」を売主が負担します。ただし、リスクは輸出地で航空会社等に荷物を渡した時点で買主に移ります。

③ CIFの代わりに ⇒ 【CIP】(輸送費保険料込み)を選ぶ

CIP(Carriage and Insurance Paid To):CPTの条件に加えて、目的地の空港までの「保険料」も売主が負担してくれます。リスクが切り替わる場所は輸出地であることに変わりはありません。

荷物が集まる物流倉庫・空港貨物ターミナルのイメージ
航空会社や指定のフォワーダー(運送人)に引き渡したポイントが、費用やリスクの分岐点になります

💡 まとめ:飛行機で運ぶなら「FCA」か「CIP」!

見積もりや契約をする際、輸送手段が「飛行機(Air)」と分かっているのに、相手から「CIF Tokyo」などと書かれた書類が送られてくることが実際のビジネスではよくあります(昔からの慣習で適当に使っている企業が多いためです)。

🚨 トラブルを未然に防ぐために
正式な国際ルール(インコタームズ2020)に則り、万が一の輸送トラブル時に責任の所在をはっきりさせるためにも、航空輸送の場合はしっかりと「FCA」や「CIP」といった正しい条件を選んで契約するようにしましょう!